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日本臨床病理学会臨床検査情報学専門部会 第14回
学術講演会 (Apr. 2, 1996)
インターネットを活用した病態解析支援
西堀眞弘
東京医科歯科大学医学部附属病院検査部
Boosting the Clinical Laboratory Analysis with the Internet Power
Masahiro Nishibori
Clinical Laboratory, Tokyo Medical and Dental University, Medical School
revised edition<Last updated, Jan. 29, 1998>
(revisions from the first edition are summarized at the end)
1.インターネットの概説
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- ほとんどインターネットの経験がないが、とにかくどんなものか知りたい方のためのオンライン解説書。使う立場に徹した「インターネットとは何か」、確実にインターネットが使えるようになる方法、これだけで使える基本操作7項目、有名なホームページやホットな先進機能の例などが簡潔にまとめられている。
2.分子生物学ニュースグループの利用
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- 分子生物学に関するネットワークニュースの記録保管所。次々と流されるニュースの記事が時系列順に整理して保管してあり、キーワードによる記事検索もできる。
3.遺伝子データベースの利用
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- 農林水産省の農業生物資源研究所が提供する遺伝子関連データベースの検索ページ。さまざまな蛋白質やそれに対応するDNAを、DDBJ(日)、EMBL(欧)およびGenBank(米)といった世界中のデータベースから探し出すことができる。さらにスーパーコンピュータ等を使用したDNA・タンパク質配列の相同性検索のサービスを無料で利用することもできる。
4.微生物データベースの利用
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- 理化学研究所にある国際的な微生物バンクのデータベース。研究などに使いたい菌株がどこで分けてもらえるかが簡単に検索できる。
5.蛋白立体構造データベースの利用
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- 米国バイオテクノロジー情報センターが提供する医学文献、遺伝子、蛋白質、立体構造のデーターベース検索ページ。対話方式で検索対象を絞り込め、操作法が簡単なので初心者向き。立体構造を見るには表示ソフトをインストールする必要があるが、無料なうえ立体表示された分子をリアルタイムで動かせるなど素晴しい機能がついている。
6.インターネットによる臨床検査情報の発信の試み
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- 第14回学術講演会のプログラムや日常初期診療における臨床検査の使い方(作成中)などの情報を発信している。
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- 臨床検査医有志が試験運用中のページ。新規保険収載検査項目一覧や、気軽に臨床検査に関する質問ができるページなど、日々の診療に役立つ情報を発信している。また臨床検査医関連のニュース、世界の保健医療ニュースあるいは臨床検査関連の製品情報の発信や、インターネットを使った公開サーベイあるいは公開講習会といった試みも行われている。
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- 臨床検査データをページ上の入力欄に記入してインターネット経由で送ると、臨床検査の専門家の知識を移植したコンピュータが自動解析し、結果を送り返す。現在はまだ画面のプロトタイプしかないが、将来的にはさまざまな機能が盛り込まれることが期待される。
初版(抄録掲載)からの改訂内容
- WFCC World Data Centre for Microorganisms (WDCM)とThe NCBI WWW Entrez BrowserのURLが変更されたので、リンク先のみ更新した。(1998/1/29)
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